阿武町について

阿武町は、山口県の北東部に位置し、観光地として有名な萩市に隣接する人口わずか約3,000人の町です。
日本海に面した奈古エリアと宇田郷エリアは、対馬海流の影響で比較的温暖な気候をしており漁業が盛んで、中国山地に向け山間部にある福賀エリアは盆地特有の寒暖差が大きい内陸性盆地気候を生かし農業が盛んです。
この小さな町に、これだけ変化に富んだ豊かな自然環境を有しているのは、萩ジオパークに町の全域が含まれている阿武町ならではの特徴です。

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奈古エリア

阿武町の中心地である奈古エリア。定置網で揚げられた魚にはキズがつかず、品質の高い状態で毎朝「阿武の道の駅」に並びます。さらには各エリアの中心地として、多くの方々が訪れ交流が生まれています。

福賀エリア

山間に広がる盆地にあり農業を中心とした産業が盛んな福賀エリア。寒暖差が大きい純高冷地のため、美味しいお米やスイカなどが収穫できます。さらに宇生賀のカルデラも阿武町独特の田園風景を生み出しています。

宇田郷エリア

普段は穏やか漁村で、国道沿いからはパノラマの日本海を眺めることができます。撮影スポットとして鉄道ファンから人気のある惣郷鉄橋(そうごうてっきょう)もあります。

萩ジオパーク

⼭⼝県北部に位置し、萩市、阿武町の全域と⼭⼝市阿東地域で構成され、 ⼤きなカルデラから⼩さな単成⽕⼭まで、過去1億年間にわたる多様な⽕ 成活動の変遷をたどることができるのが特徴です。
また、400 年以上の歴史を持つ萩焼、江⼾時代の⾯影を残す萩城下町など、 マグマの活動が⽣んだ地質や地形を巧みに利⽤してきた先⼈の知恵が今も 息づき、⼤地と向き合って⽂化を発展させた⽇本⼈らしい⽣き⽅に触れる ことができます。

阿武町と萩ジオパーク

約50ヶ所と地表や海底の複数に分布した単成火山からなる阿武火山群の火成活動と谷に沿って約14kmも溶岩流が流れ下り「龍が通った道」と言われる地形を作った伊良尾山の噴火など、多様な火成活動により形成された溶岩台地は、日当たりと水はけが良く農地に適し、海底では起伏に富んだ天然礁を形成し好漁場となり、豊富な水産物をもたらせます。

この自然環境、大地の地質や地形を巧みに利用し暮らしを営んで来た先人たちの知恵が阿武町には息づいており、大地と人のつながりを感じることができます。
また、白い花崗岩と黒い閃緑岩の水玉模様が広がっている岩石や堆積層を貫いて上昇した釣鐘状のマグマでホルンフェルス化している岩石など、堆積作用や火成活動を触れることができ、特徴的な景観もこの地域の魅力のひとつです。

※阿武火山群
⼭⼝県萩市にある独⽴単性⽕⼭群のこと。2003 年の気象庁活⽕⼭⾒直しにより活⽕⼭に指定された。およそ 400km2 の地域に約 40 の単成⽕⼭が点在。 個々の⽕⼭体は⼩規模で 10−1km3 あるが、⽕⼭群全体では 3.5km3 程度である。また、それぞれの⼩規模な⽕⼭体は 1 回の活動で形成されたと考えられる。⼭体毎に⽞武 岩、安⼭岩、デイサイト質など多様な性質の岩質で形成され、流動性に富む溶岩流を伴 なう事の多いスコリア丘や流動性のとぼしい厚い溶岩流、溶岩円頂丘、成層⽕⼭などか らなり、形成年代と岩質に規則性は無いとされている。(via Wikipedia)
約50箇所ある単成火山の中でもっとも激しく噴火したと考えられている福賀の「伊良尾山」。
白い花崗岩と黒い閃緑岩の水玉模様が広がっているモドロ岬。